はじめに -まるまるマラウイ-

マラウイで地域おこしに携わっていた2008~2010年のブログ ”まるまるマラウイ~素顔のアフリカ~” のリバイバルシリーズをお届けしています。

ネガティブなイメージの強いアフリカの明るい面を伝えるとともに、初心を思い出して今に活かすという意味も込めて・・・♪

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はじめに

2008/07/10(木)

 

世界をもっとリアルに感じたい!
そんな動機から、アフリカのマラウイで
2年間を過ごすことになりました。

思い返せば、最初のきっかけは小学生のころ・・・。
ある時、わが家がホストファミリーになって、
南国フィジーからホームステイに来た
メイとシテリ、2人の女の子と
驚きいっぱいの一週間を過ごしました。
恥ずかしがってお風呂にパンツを履いたまま入ってきたり、
中華料理店でトイレに入ったきり出てこないので見に行くと
ドアを開けたままありえない向きで格闘中だったり!
親指に痛そうな深~い切り傷があるのに
油みたいなのを塗っただけで我慢してて強いなーと思ったり。

そして、内モンゴルの草原へ出かけた冒険キャンプ。
所属していた青少年育成を行うNPOの活動の一環で、
小・中・大学生の時の全部で3回行きました。
これは日本、中国、韓国の子どもを対象としたキャンプで、
参加者は国籍を交えた数班に分かれて
約一週間のテント生活を

しながら日中はひたすら歩き、
ゴールをめざして競争しました。
そこで出会った異国の友達、スタッフの大人たち、
草原で暮らす人々、・・・。
何から何まで刺激的で、カルチャーショックな日々でした。

そのうち仕事のことを現実的に考える年齢になると、
南も北も関係なく世界中の人が心地よく
暮らせるようになったらいいな、
仕事を通じて自分にも何かできないかなぁ、
という思いが強くなりました。

そして、たまたまチャンスがあって、
とある国際協力NGOで働きはじめました。

広報担当になり、活動を支援してくださっている方へ
アジアなどで行っている農村開発の様子を報告するために、
日本人や現地人のたくさんのスタッフに
インタビューをし、記事にしました。
なかでも、最初で最後の海外取材だった
パプアニューギニアでの取材は、
支援の現場を自分の目で見た、本当に貴重な経験でした。

ちなみに、この職場で最初の1ヵ月は、
フィリピン人の先輩との寮生活でした。
彼女とは仕事ではあまり関わる機会がなかったのですが、
毎日いっしょに通勤しながら、たくさんおしゃべりしました。
私は英語が得意じゃなく、彼女は日本語を結構話せたので、
英語まじりの日本語で。

それまで外国人とは片言の英語での
コミュニケーションしかしたことがなくて、
どこまでほんとに意思疎通できているのか
自分でもわからないまま話していました。

でも彼女とは、日本のジョークとか、それよりもっと
微妙な感覚的なニュアンスまで伝えあうことができて
外国人のことを「国籍や人種が違っても同じ人間なんだなぁ~!」
と初めて心から感じた瞬間でした。
今となれば、私って外国人に相当な偏見があったんだ
と思うような話ですが!

そのNGOでは3年間働かせてもらい、国際協力の現場のことや
活動に対するスタッフの想いなど、
たくさんの感動的なエピソードを取材して、記事にしました。

ところが、聞けば聞くほど、書けば書くほど、
近くなるはずの現場がもっともっと遠くなっていきました。
聞けば聞くほどわからないことが増えていったし、
書けば書くほど自分の言葉の薄っぺらさに嫌気がさしてくる、という連続・・・。

「みなさまからのご支援のおかげで、子どもたちが学校に通えるようになりました。」
と、なんだかサラリと書いちゃったけど、学校に行けることは
その子たちにとってどの

くらい嬉しいことなんだろう?
その結果、家庭や地域の雰囲気がどう変わるんだろう? とか。

「村の女性たちが食品加工技術を学んで手に職をつけ、
家庭の収入が向上しました」
と書いたはいいけど、何がどのくらい豊かになったんだろう?とか。

そもそも、現地の人たちが望む「豊か」ってどんなかたち?
いわゆる先進国と同じように発展すること?

それとも・・・!? ?

モガモガもがいているうちに、「現場をもっとリアルに感じたい」
そういう思いがとうとう限界に達しました。

一時的な旅行や出張では得がたい、
共に暮らすことで初めて見えてくる現場のリアルを感じたい!
どうせ行くなら、やっぱりアフリカ!!
日本と何から何まで違う国だし、
アフリカの大地に息づく生命力は小さなころからの憧れで
いつか必ず行ってみたい場所でした。
日本にいる大切な人たち、東京での楽しい日々、
しかも20代後半という年齢・・・。
後ろ髪引かれる思いはきりがないけれど、
チャレンジの成果はきっと自分に戻ってくるはず。

というわけで、青年海外協力隊の村落開発普及員として、
アフリカ、マラウイのリアルを感じてきます。

何が日本と違って、何が日本と同じなのか?
地球で暮らす同じ人間として助け合っていくにはどうすればよいのか?

私が見たこと、聞いたこと、感じたことを
このブログにつづっていきます。

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