マラウイの抱える雇用と衛生の課題

MONSOON JAPANでは、在日マラウイ共和国大使館の協力のもと、アフリカ各国を悩ませている雇用と衛生の問題を『ナノ(nano)フランチャイズ』によって解決するプロジェクトを行っています。

では雇用と衛生の問題とは、どのようなことでしょうか。

 

最貧国とも言われるマラウイ。そこには光の見えない現実があります。

アフリカ東南部に位置する国、マラウイには今、ふたつの大きな課題があります。

ひとつは、仕事が足りないことです。大学を卒業しても仕事がなく不安定な日雇いや季節労働を転々としている人、治安の悪い南アフリカへ出稼ぎに行き銃で撃たれて亡くなってしまった息子さんの話など、様々な境遇を見聞きします。

 

 

彼らにやる気がないわけではありません。日本人が道を歩いていると、仕事やビジネスチャンスはないかと多くの人が聞いてきます。今のマラウイには事業が少ないため仕事が少ないのです。事業を起こすことで、仕事を増やし、地域経済の活性化をうながせます。

 

 

 

救えるはずの80万の命。やるせない気持ちが襲いました。

もう一つの課題は衛生問題です。私たち日本人には考えられませんが、マラウイではエイズ(23.7%)、下気道感染症(家庭用燃料による呼吸器疾患, 10.0%)、マラリア (9.7%)に次ぐ死亡要因第4位が下痢(7.4%)で*、年間80万人の方、とくに体の弱い子どもやお年寄りが下痢によって命を落としてしまいます。

 

 

マラウイには慢性的な栄養失調を患う子どもが多く、ちょっとお腹を壊し下痢を発症しただけで、死の危機に直面してしまいます。下痢は傷んだ食品や不衛生な水を口にすることだけでなく、細菌を媒介する虫や動物との接触も大きな原因で、政府や国際機関、NGOを中心に治療や予防(衛生教育や石鹸による手洗い普及など)が行われていますが、いまだ高い死亡要因となっています。→→ 「雇用と衛生の課題を解決するためのナノ・フランチャイズ事業」につづく

 

◆出典◆

*マラウイの四大死亡要因:米国ワシントン大学保健指標・保健評価研究所(IHME)他によるGlobal Burden of Disease 2010(世界の疾病負担研究)の報告書より

 

 

 

 

Leave a Comment