これからの活動計画 -まるまるマラウイ-

マラウイで地域おこしに携わっていた2008~2010年のブログ ”まるまるマラウイ~素顔のアフリカ~” のリバイバルシリーズをお届けしています。

ネガティブなイメージの強いアフリカの明るい面を伝えるとともに、初心を思い出して今に活かすという意味も込めて・・・♪

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これからの活動計画

2009/04/25(土)

 

前に、オボップでの私の担当業務として

1)オボップ・アンテナショップの経理業務
2)商品のマーケティング
3)新たなオボップ商品の発掘

をあげていました。
その後、ピリさんほか配属先スタッフと打ち合わせをして
2010年9月に帰国するまでの残り約1年半の
活動計画をまとめました。

協力隊員にはそれぞれ配属先があって
配属先からの要請内容に沿った活動をするのが大前提ですが
2年間の活動計画の具体的なことについては
カウンターパートや配属先スタッフとの話し合いをしながら
自分の希望もかなり織り交ぜた計画を練ることができます。

以下が、今回決めた残り1年半の活動計画です。
今後このブログでは、分かりやすいように
活動に関する報告については基本的に下記の
「活動その1」「活動その2」などの項目に沿った形で
アップしていこうと思います!

 

<今後の活動計画>

 

私の配属先のオボップ事務局では
「一村一品運動を通じた農産物の付加価値向上および
地域産品振興」を目標とした業務が行なわれていて、
現在はJICAの「マラウイ一村一品運動のための制度構築と
人材育成プロジェクト」(以下、JICAオボッププロジェクト)
も進められています。

2005年に開始したJICAプロジェクトは
2010年の10月(ちょうど私の帰国時期にあたる)に
一旦終わる予定で、オボップ事務局全体でも
この時までを一区切りとして
制度構築や人材育成に特に力が入れられています。

そこで、JICAプロジェクトの
2009年度の活動計画をふまえたうえで、
(JICAプロジェクトの2009年度は
日本と同じ2009年4月~2010年3月)
私がこれまで半年間見てきた配属先の様子をもとに、
ピリさんやJICA長期専門家さん他スタッフ
と相談するなかで活動計画を練りました。

これまで半年間過ごすうちに、
オボップアンテナショップの商品の入荷が不安定なことや
売れ行きがまだ充分に軌道に乗っていないこと
パッケージの品質が充分ではないことなど
いくつかの課題が見えてきました。

そこで、一村一品産品のマーケティング支援を行なうと
同時にマーケティング部の抱える問題を解決することの
大きく2点を活動目標とし、
そのための具体的な活動として、

1.アンテナショップ運営・管理のサポート
2.マーケティング部の問題解決
3.一村一品産品の販路開拓
4.新商品の発掘

を設けました。
以下に詳しく説明します。

【活動目標】

◆一村一品産品のマーケティング支援を行なう
◆マーケティング部の抱える問題を解決する

【具体的な活動】

●活動その1:アンテナショップ運営・管理のサポート
〔実施時期:開始済み~帰国まで〕

-やること-
1)日常的な経理業務の実施
2)商品のラベル、プライスタグのデザイン部への発注と農民グループへの費用請求
3)アンテナショップの将来像の明確化(組織形態、業務分担など)
4)現地スタッフへの経理業務一部引継ぎ
5)経過観察と問題への対応
-説明-
首都リロングウェにあるオボップのアンテナショップでは、
店長と副店長の2名の現地スタッフを雇って
米、パームオイル石鹸、落花生油、キャッサバ粉、
バナナワイン、モリンガパウダー、ケーンファニチャーなど
常時だいたい15種類の商品を販売しています。
店舗での販売は現地スタッフが行なっていますが
経理業務については私が担当しています。

経理に関する週ごとの業務として、
アンテナショップの収入・支出に関する帳簿の
エクセル転記と内容確認、利益計算、
商品の在庫管理があります。

また、隔週の業務として
農民グループへの支払い額計算と支払い。
月ごとの業務として、未回収金・未払い金の計算、
キャッシュフロー計算とその分析などがあります。

そして、商品のラベルやプライスタグが必要になった場合は
デザイン部へ発注し農民グループには費用を請求しています。

経理業務では、アンテナショップ店長が手書きで
記入した帳簿をコピーして週に1回事務所に持ち帰り、
私がエクセルに転記し、そのデータをもとに
週ごとの農民への支払いを行なったり、
月ごとのキャッシュフロー計算を行なったりしています。

けれど、ショップ店長がこの業務を担えるようになると、
彼が経理業務を通じてショップの現状を把握して
今後の計画を考える部分にも関われるようになり、
事務局と店舗とをつなぐパイプが太くなるため、
ゆくゆくは店長に業務を引き継ぐことを予定しています。

そのため、私自身が作業に慣れた後に
店長への引継ぎを行うことにしました。

今まで触れたことのないエクセルのスキルも学べる
ということで店長も意欲を見せているので
なるべく早く始めたいですが、
その前に一度、JICAオボッププロジェクトが
2010年10月に一旦終了した後に
ショップをどのような位置づけにするのか?
組織体制や業務分担はどうするのか?
という将来像を話し合ったうえで、それに見合った
引継ぎの時期や何をどこまで引き継ぐかを
具体的にしていきたいと思っています。

引継ぎを終えた後は経過観察を行って、
問題が発生した場合はその対応を行なう必要があります。

●活動その2:マーケティング部の問題解決
〔実施時期:2009年6~12月頃〕

-やること-
1)現状分析による問題点の抽出
2)対策の検討
3)対策の実行

-説明-
現在マーケティング部では、
アンテナショップでの商品の入荷が不安定なことや
売れ行きがまだ充分に軌道に乗っていないこと、
パッケージの品質が充分ではないことなど、
いくつかの課題を抱えています。
そのため、すでに自覚済みの課題も含めて
いちど現状をふりかえって問題点を整理し直し、
それぞれ対策を取っていこうと思っています。

●活動その3:一村一品産品の販路開拓
〔実施時期:開始済み~帰国まで〕

-やること-
1)一村一品産品の位置づけ、顧客層、売上げの季節変動、強み、などの把握
2)販路や販売戦略の再検討
3)新しい販売戦略の実行と評価

-説明-
2008年8月にアンテナショップが開店してから半年以上経ち、
これまで半年間での売り上げの季節変動や
その他の売れ行きの特徴などがだいぶ分かってきました。
なので、オープン後2年目は、過去1年間分の売れ行きの変化を
踏まえて入荷や販売の計画をしたいと話しています。

また顧客調査の結果、外国人客も多いという印象に反して
顧客の85%がマラウィアンだということが分かりました。

いままでショップに訪れる客層を
目で見て感覚的に判断しているだけだったため、
3ヵ月にわたって国籍と性別の記録を行なってみたら
思った以上にマラウィアンが多かったのです。

それと、マラウィアンのうち6.5割が男性であることから、
アンテナショップの地の利から
仕事の行き帰りのビジネスマンが多くを占めている
ということも分かりました。

顧客調査のおかげで顧客層がはっきり見えてきたし
国籍と性別を記録する作業は店長にとって
それほど負担にもならずきちんと記録できていたので、
6月以降は年齢層も記録することにしました。

今後は、顧客情報と商品の売れ行きなどをもとに、
一村一品産品の位置づけ、顧客層、売上げの季節変動、
強み、などを把握しなおして、
今後の戦略をもう一度検討しようと思っています。

●活動その4:新商品の発掘
〔実施時期:2009年4~12月頃〕

-やること-
1)新商品の試験販売の実施
2)試験販売を通じた新商品の育成

-説明-
地域産品を育成することと
新規オボップ商品を発掘することを目的として、
アンテナショップでオボップにまだ加盟していないグループの
商品の試験販売を行なうことにしました。

対象とする商品は、オボップのコンセプトである

1)地域で入手可能な資源を使用していること
2)原材料に付加価値をつけた商品であること
3)地域住民が主体となった生産活動であること

に沿った商品。
そういう商品を作っている希望者たちに対して、
3ヵ月間限定で消費者の反応を測る場を提供することにしました。

今のところ、隊員つながりで、
ナミテテでサイザル麻を用いたブレスレットを
製作しているグループ(村落開発普及員の活動先)、
リンティペで陶器を製作しているグループ(陶磁器隊員の活動先)
から参加の希望が来ています。

グループメンバーと合意が取れ次第、
アンテナショップに商品を置いて
3ヵ月間限定の試験販売を始めたいと思います!

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